しいたけ園←ブロッコリー

南波典子から、『トーキョー・ボディ』共演者である久保優子さんと、皆さんへ送る日々の記録。
子育てのこと、仕事のこと、などなどをひっそりと書いています。

久保さんからのお返事『しいたけ園→ブロッコリー』もどうぞよろしく。
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それはしちゃいけないのだよ

久保さん、皆さん、こんにちは。

今日もセミの大合唱。曇っていますが、蒸し暑いです。

 

団地の、20年ぶりの大工事。私の住んでいる棟はほとんどの工程が終わり、ようやくベランダに物を出して良いとの確認が取れたので、およそ2ヶ月ぶりに、大きなブルーベリーとバラの鉢を室内から外へ出しました。ああ、ほっとした。

お日様にも風にも当てないでいると、やっぱり植物は弱々しくなるのですよ。せっかくの青い実もしわしわになり、葉も落ちて、瀕死の状態だったのです。

共用スペースに置いてあるほかの鉢は、外出から戻るたびにひとつずつ家に持ち帰ることにします。いっぺんにやると体力的にきついだけでなく、蚊にボコボコにされるので。

 

奈良県でも、新型コロナの感染者数は日に日に増えています。学校でも(私の勤務校ではないですが)感染された方がいて、休校になったり。

でも学校はもう、ほんとに、避けようがないです。休み時間、子どもたちに「自分の席で静かに本を読む」なんてことをずっとさせられるはずがなく、教室の中も廊下も大変なことになっています。雨の日の部活動の様子も、たぶん外部の方がご覧になったらびっくりされることでしょう。「休み時間もたいがいやし、部活もたいがいなんやから、図書室だけ我慢しなくてもいいんじゃないですか」と、ある先生が提案してくださいましたが、「図書室までたいがいにするわけにはいきません」と返事しました。何を我慢しているのかというと、お昼休みの開館をまだしていないという、そのことを指して「我慢しなくても」と言ってくださったのです。でも、お昼、図書室を開けてしまったら、多い時には70〜100人の生徒が来ます。これはもう絶対にだめでしょう。小さな図書室です。ぎゅうぎゅうになるのがいけないのはもちろん、彼らのほとんどは立ち読みをします。100人が立ち読みして棚に戻した本を探し出して拭くのは不可能です。今でも放課後本を借りに来る生徒は、一度手に取った本を棚に戻したりもしますが、それでも一日30人にそれをされるのと、100人にされるのでは違います。もうちょっとここで踏ん張ります。

放課後は多くの生徒が部活に行きますので、昼休みのように図書室が「憩いの場」として使われることはありません。どうしても本を借りたい生徒だけが駆け込んできます。人数が少ない分、落ち着いて、すばやく本を探すことができます。これはこれで良いことだと思っています。

本の予約もできるようにしてあるし、図書室便りで新刊も頻繁に紹介しています。開館時間が短く、憩いの場としての利用はできないけれど、いつでも、誰にでも開かれている図書室であるよう心がけています。

 

そんな図書室ですけれども、昼開館をしなくなったことで、大きく仕事が減ってしまったのが図書委員です。以前はお昼のカウンターの仕事を任せていたのですが、今はそれができません。

そのかわりにというわけでもないのですが、図書委員が選んだおすすめ本の特集をしようということになり、好きな本について紹介文を書いてきて、と図書委員全員に指示したのですが、なんと、約3分の1の生徒が、出版社が出している本の紹介文をそのまま使って(もしくは語尾だけ加工して)あらすじを書いたものを提出してきたので、「なんでなの!」と頭を抱えてしまいました。

困ったことがあったらすぐネットで調べるのは大人も中学生も同じ。そこで簡単に答えを見つけられると思ってるんですね。でも当たり前ですけど、誰かが書いた文章を自分が書いたかのように勝手に使ってはいけません。そして、これまた当たり前ですけど、こんなことをしていては自分のためになりません。

はあー、はあー、とため息ついていてもしょうがないので、該当する生徒を呼び出して、これはやってはいけないことなのだと話をし(もちろん理由もしっかり説明して)、書き直させました。本当にため息が深くなってしまうのは、普段とっても真面目そうに見える子たちがこういうことをしているからです。スマートな答えを最短で見つける方法ばかり塾で学んでいるのでしょうか。文章なんて書けるかな、と先生が心配していた生徒や、「何を書いたらいいのかわかりません」と質問しに来た生徒の方が、ちゃんともがいてもがいて、「自分で書いた!」という文章を提出してくれているのです。この「もがいてもがいて」をやるのと、ネットで出てきた文章(あるいは文庫本の裏表紙に書いてあるあらすじ)をただ写すのとでは、大違いです。

著作権の話は、授業でもいろいろな先生が課題を出すごとに説明されているはずです。引用する際のルールも然り。それでもこう安易に「コピペ」してしまうんですね。「これを『やってはいけないこと』と自覚せずに大きくなって、大学生くらいで「何やってる!」と怒られる人もいる。でもあなたたちは中学生で今わかったのだから、もう二度としてはいけないよ。」という話をしました。

文章を書くのは難しい。私だって下手くそです。大学のレポート課題で見当違いなことを書いてしまったこともたびたびありました。何度「再提出」と書かれて戻ってきたことでしょう。今だって、図書室便りに載せる文章をいつもうんうん唸りながら書いています。でも一段一段階段を上るのです。日本語は難しいから、何歳になっても新しい発見がいっぱい。誰かの書いたものを写してしまっては、決して階段を上ることはできない。ちゃんと自分の力で階段を上ったら、見える景色が全然違うはずだよ。どうか彼らに届きますように。

 

さあ、そろそろ息子が帰ってきます。

皆さまどうぞ良い一日をお過ごしください。

 

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