しいたけ園←ブロッコリー

南波典子から『トーキョー・ボディ』共演者である久保優子さんへ送る日々の記録。
子育てのこと、仕事のこと、などなど。

久保さんからのお返事『しいたけ園→ブロッコリー』も、どうぞよろしく。

映画『3人、』見に来てくださった皆さま、ありがとうございました。
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読書はダサくない

久保さん、皆さん、こんにちは。

もうすぐ、4月が終わりますね。

 

私のぜいぜい忙しいのもそろそろ終わって欲しいですが、なかなか先が見えない…。

心を落ち着かせて、コツコツと、ひとつずつやっていくしかないけれど。

勤め先の学校では、1年生向けのオリエンテーションというのを全クラス終わらせることができて、それだけはちょっと、ほっとしています。

 

新しく入学した1年生に、図書室の使い方や、どんな本がどんな風に並べられているのか、というのを説明するのがオリエンテーションなのですが、「そんなこと当たり前にわかるだろう」と思われることが実は彼らにはわかっていない、というのが前年度の一年で私が学んだことですので、ほんとに一から、手取り足取り、説明するわけです。

「目の前に置いてある貸出カードの名前は間違っていませんか? 大丈夫だったら今、生徒手帳を開いたところに差し込んでおいてください。そうしたらなくさないからね。これは3年間使うから大切にしてください。もしも生徒手帳ごとなくしてしまった、とか、間違って洗濯しちゃってフニャフニャになっちゃった、っていう人は私に言ってくれたら作り直しますからね。そして生徒手帳を忘れてきちゃって今日はカードがない!っていう時にも、カウンターで学年と組と名前を言えば本を借りることができます。友達のカードを使って本を借りるのは絶対にしないでね、トラブルの元です。」とか、「本は左から右に向かって並んでいます。右から左じゃないよ。そしてざーっと見ていって、本棚の壁のようなところにぶつかったら、下の段にいって、また左から右に向かって並んでいます。よく上の一段だけをずーっと横に見ていく人がいるけど、それでは探しているジャンルの本をかなりすっとばして見てることになるからね。」なんて風に話すのです。それに加えて日本十進分類法(NDC)の説明、それを知っておくと一生便利なのはなぜか、この図書室ではNDCにしたがってどんな風に本が配置されているのか、百科事典や国勢図会はどんな時に役に立つのか、本をてきとうな隙間に戻してはいけないのはなぜか、などなど。

「これだけは伝えておきたい」ということがたくさんあって、これ以外にも、「ここにある本は『学校の本』だから、誰かが自分だけのものにしてはいけません。」とか、「この図書室には、ゆっくり読みたいけれど、借りるのはちょっと恥ずかしいな、と思うような本もあると思います。でも図書館や図書室で働く人は、誰がどんな本を借りているか、というのは、決してじろじろ見ないし、見えてしまっても、ほかの誰かにそれを言うことは絶対にありません。だから安心して借りてくださいね。」という話もします。

とにかく色々言いたいことはあるけれども、なんとか35分くらいで話を終わらせて、あとの10分で本を探してもらって、貸出をする。どのクラスの子もたくさん本を借りてくれました。本当にほっとしました。

 

図書室なんて、本が好きなごく一部の生徒しか来ないところ、と勝手に思い込んでいましたけど、私が働いているところでは決してそんなことはなく、たくさんの子ども達がやってきます。特に昼休みはどっと来るから、静かに本を選びたかったら朝か放課後おいで、と言っています。本を読むのは楽しい、本を借りるのはダサいことじゃない、という空気が、私が働き出す以前からあるように思います。これまで担当してこられた先生方や先輩司書さんのおかげだし、地域の図書館の力もあると思います。ありがたいことです。

角田光代さん訳の『源氏物語 上』も、あまりの分厚さにみんなおののいていましたが、装丁が美しいからかよく手に取られていて、おとといついに「借ります!」という生徒が現れました。「そのうち『中』が出ます、待っててね」と私が言うと「すげー、普通『下』だよね」と言ってちょっと嬉しそうにしていました。よかったよう。

超大型な『世界の夢の図書館』も、きっと誰も借りないけれどみんなに眺めてもらえたらと思って置いておいたら、なんと借りて帰る生徒が現れました。中学生の荷物ってめっちゃ重そうなのに!

 

仕事の時間が短縮され、4月中にやりたかったことが全然できていないけれど、こういう良い流れは、なんとか持続させられたらいいなと思っています。

 

そして私が最近読んでいるのは『転んでも、大丈夫』という、義肢装具士の臼井二美男さんの書かれた本です。とても良いです。あと『真夜中のディズニーで考えた働く幸せ』という鎌田洋さんの本も良かったです。いずれ生徒たちに紹介したいと思っています。大学のレポートのために読んでいるのは『あの会社はこうして潰れた』という本。なんでも頑張って読むよ私は。

息子と一緒に読んでいるのは『たのしいムーミン一家』です。「ムーミン谷の舞台はどこか」という話がありましたが、『ムーミン谷の彗星』の中には、「日本の読者のみなさんへ」というトーベ・ヤンソンさんからのメッセージがあり、「親愛なる日本の読者のみなさん、フィンランドにあるムーミン谷は、たぶん、あなたが思っているほどあなたのところから遠くへだたってはいないのです。とくに、わたしたちのようにおたがいの国のおとぎ話を読みあっていて、お話がほんとうのことだと信じる者どうしにとってはね。」と書いてあります。この文を本当によくよく読めば、フィンランドがマルでそれ以外がバツ、と、試験問題にすること自体が間違いであった、と気づくのじゃないかしら。

 

息子はこないだクラスで羊の毛刈りをしてきたようです。羨ましい…。筍を掘って若竹煮を作ったり、本当に楽しそうです。「瀬戸内海に大きな橋があって、その下の急な流れがぶつかるところで育ったわかめだから、特別美味しいんだよ! 袋に『あたらしい』の『あたら』と『もの』って書いてあったんだよ! ふた袋も使ったんだよ!」と話していました。よっぽど美味しいわかめだったのでしょう。「3回はおかわりしたよ!」と。刈った羊の毛はみんなで洗って紡いで毛糸にするのだそうです。羨ましいぞ。

 

さあ働こう。レポートも書かなきゃ。

皆さまも良い一日をお過ごしください。

 

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